ラファエロ展。つづき

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    前回の続きです。
    というか、こちらの方が上野駅に近い国立西洋美術館でやっておりますので先に見たのですが..

    個展として大規模に展覧会をするのはエルグレコ同様初めてではないでしょうか。
    ラファエロは日本では聖母子の画家として親しまれており、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並ぶ、ルネサンスの3大巨匠のひとりです。
    ですが他の二人よりずいぶん遅く生まれたのに37歳の若さで夭逝。僕も画家の端くれとして、僭越ながら37歳の時に、これだけの傑作を残し30台にして円熟味を出していたラファエロと比して、ひとり落ち込んだものです…
    ラファエロは、先の二人より後に生まれたことで特にレオナルドからはずいぶんと影響を受け勉強したようです。ルネサンス最盛期に生まれ、その頂点を極めた彼がいわゆるヨーロッパでの古典の祖となりました。





    こちらが今回の目玉、「大公の聖母子」聖母子像といえばラファエロと言われるほどですが、とても穏やかでやさしい雰囲気は彼の真骨頂です。しかしこの暗い背景は、ルネサンスらしからぬ後のバロック期の絵画を彷彿とさせますが、近年のX線調査で実はラファエロは明るい建物などを描いていたのですが、後年黒く塗りつぶされたそうです。納得。



    その他、このような当時の人を描いたあまり有名でない肖像画も数点出品されており、新鮮です。

    しかしラファエロといえば、聖母子ともう一つ忘れてならないのがバチカン美術館にのこるフレスコ画。
    彼の有名な大作は、こうした壁画なのでこちらはさすがに現地でしか見れないので全体に展覧会としての印象は、「エル・グレコ展」に比べるとボリューム不足は否めませんでした。。
    t-kawauchi * - * 23:45 * comments(0) * trackbacks(0) * - -
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