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『バベルの塔』展を見てきました。

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    現在上野の東京都美術館で開催中のブリューゲル「バベルの塔」展に行ってきました。 


    この有名な絵を描いたブリューゲルは16世紀ネーデルランド地方で活躍した画家です。 (ネーデルランドは現在のオランダからベルギーにまたぐ地域です) 


    イタリアで花開いたルネッサンスの影響を受けながらもこの地域独特の文化風習を 徹底的に細部に渡って描き込むというのが特徴です。 


    そしてその代表格が今展のメイン「バベルの塔」です。

     絵に描き込まれた緻密な人物やリアルな器械など膨大な情報料というミクロに世界と、 整然として威圧的な塔とその背景に広がる広大な風景というマクロの視点がその圧倒 的な技術によって成立している作品です。 


    一見の価値はあります。 が、展覧会としては…それだけ…感は否めません。 あとはその先駆的な存在として知られるボスの絵が2点。 


    まあそれ以外は僕は個人的に宗教美術が好きなので前半は楽しめました。


     同時代の特徴として細密に描かれているので、説明を読みながらじっくり 作品を読み解いてみてはどうでしょう。


     こう言うのに興味がある方はそれなりに楽しめると思います。 後半はほとんど当時の社会や画家の周辺紹介や複製画と版画。

    「 バベルの塔」で展覧会の予算を使い果たしてしまったのでしょうか、、 そしてその必見のバベルの塔も、近くで見たい方はそのためだけに列んで、 いざ絵の前に来たときは「立ち止まらないでくださーい」の声。 ゆっくり見たい方は、絵の前を流れる列の後ろから眺めるのですが、 それではこの絵の魅力である細かい所はサッパリです。 


    出口付近には、芸大生が描いた大きな模写があり、細かい所はそちらを どうぞってな感じです。



     そんな感じなので僕的には消化不良感の残る展覧会でした。

    t-kawauchi * - * 23:19 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

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